電池交換 + 防水検査

時計の裏蓋を開封する前に、現状の防水性のテストを行います。

乾式の空気圧検査装置でそれぞれの時計の防水機能に定められた空気圧を掛けて、時計内部の圧力の状態を計り防水性をチェックします。

規定の防水性を満たさない場合は、パッキン交換などの処置が必要となりますのでお客様にご提案を致します。

時計の重要な外装部品であるリューズやプッシュボタンなどを操作して、針廻し点検、カレンダー切り替え操作などの簡易的な点検を行い、時計の機能に異常がないか確認します。

時計の裏蓋の取付方法はネジ式のスクリューバックケースやはめ込み式のスナップオンケースなど種々のタイプがあり、それぞれの形式にあった専用機器を使用して、時計の裏蓋を慎重に開封します。

電池を外した状態もしくはケースからムーブメントを外した状態でクォーツ時計専用テスターを使用して電子回路に通電し、様々な電気特性のテストを実施します。

メーカー基準値を超える消費電流などを検知した場合など、お客様へのオーバーホールのご提案を致します。また残留磁気の検査を行い、必要に応じて脱磁処理します。

専用プラスティックピンセットを用いて時計、ムーブメントに適合した新しい電池をゴミの混入などないように注意を払って交換します。

裏蓋に付いた皮脂、ホコリなどの汚れを綺麗にクリーニングし、同時に裏蓋とリューズのパッキンに専用グリ―スの塗布を行い、防水性を更に高めます。

裏蓋を規定のトルクにて締め込みます。

時刻とカレンダーの設定を行いながら、改めてリューズやプッシュボタンの再点検を行い時計の正常運針、基本機能の確認やクロノグラフの機能チェックを行います。

すべての作業が完了後、再び防水性の確認テストを実施し、更に24時間のランニングテストですべての機能を確認してからお客様のもとにご返却致します。